Other crafts ⁄ 諸工芸

ガラス、七宝、砡、硯、截金、象牙などです。それぞれに長い歴史と伝統にささえられた特色ある工芸の技法で、日本伝統工芸展では「諸工芸」のジャンルとして展示されています。

Techniques / 技法

ガラス

写真:吹きガラス

吹きガラス

高温の窯で熔かしたガラスをステンレスのパイプ(竿といいます)の先に巻きつけ、息を吹きこんで風船のようにふくらませて形を作ります。形を作り上げたあとは、徐冷窯の中でゆっくりさましてできあがります。息を吹きこんだ形をいかしてつくるものを宙吹きガラスといい、息の吹き方やパイプの動かし方で自由に形が作れます。また、ガラスを木や金属の型に吹きこんで作るガラスを型吹きガラスといい、同じ形の作品を多量に作ることができます。

写真:切子(カットガラス)

切子(カットガラス)

回転するグラインダーにいろいろな形の砥石やダイヤモンドホイールをつけて、器の形に作ったガラスの表面に押し当てて、幾何学模様や曲線を削り出します。細かい砥石で模様を整え、みがきあげて完成します。江戸切子、薩摩切子が知られています。

写真:グラヴィール

グラヴィール

器の形に作ったガラスの表面を、銅板をつけた小型のグラインダーを回転させて、油と砂をまぜた研磨剤をつけながら、模様を彫ります。植物や動物など、自由に彫ることができます。

写真:パート・ド・ヴェール

パート・ド・ヴェール

粘土で作品の形を作り、さらに、石こうで型をとります。原料のガラスの粉を特殊なのりで練り、この石こう型に入れて焼きます。熱が加わるとガラスが熔けて型通りの形ができあがります。ゆっくり冷やしてから型からはずしてできあがります。

写真:エナメル絵付け

エナメル絵付け

器の形に作ったガラスの表面に、エナメルの絵の具で模様を描きます。600度くらいの低い温度の電気炉の中で焼きつけます。エナメルは焼くと表面がつややかになります。

七宝

写真:有線七宝

有線七宝

帯状の銀線を立て、色の境目を区切る方法です。七宝作品の基本的な作りかたです。

写真:省胎七宝

省胎七宝

有線七宝と同じ方法で作り、最後に器の銅の部分を酸で溶かして表面の七宝部分だけ残して作ります。七宝では、器のもとになる金属の部分を胎といいます。この技法は、胎を省く七宝という意味で省胎七宝という名前がつけられています。

写真:泥七宝

泥七宝

泥釉薬を用いた光沢のないガラス釉薬と異なる特有の質感の不透明の七宝です。色、形の輪郭線は古典の泥にそぐう真鍮線を使います。

写真:砡

翡翠、瑪瑙、水晶などのかたくて貴重な石を砡と呼びます。これらの原石を削り出して茶碗や香合などの作品をつくります。

写真:硯

硯は、筆を使って文字を書くための墨をする用具で、墨をすりながら心を落ち着かせる大切な文房具でもあります。材料の石から硯となる形に大まかに切り出し、長い柄のノミを使って、墨をするたいらな部分や墨がたまるくぼみを彫って形を作ります。完成した形に漆やロウを塗って仕上げます。
山梨県の雨畑石(粘板岩)や山口県の赤間石(輝緑凝灰岩)、愛知県の鳳来寺石(頁岩、粘板岩)などが代表的な石です。

截金

写真:截金

もともとは仏像などを美しく飾るための技法でしたが、現代では飾箱等の工芸作品がつくられています。
截金作品のつくり方は、まず、金を薄く紙のようにのばしてつくる金箔を、炭火で焼いてはり合わせ、厚みを出します。はり合わせた金箔を竹の刀で線や四角・三角などに細かく切ります。
筆を使い、模様の形に金箔をはって完成します。

象牙

写真:象牙

象牙とは、象の牙のことです。適当なかたさと粘り、美しいつやがあるので、江戸時代には象牙を細かく彫刻した根付(ストラップのようなもの)が流行しました。
直径15センチほどの象牙をノミとやすりを使って形を作ります。表面の凹凸を小刀でなめらかに削り、みがき粉や鹿の角粉でみがき上げます。
また、仕上げた象牙を赤や青に染めて、その上から細かい線の模様を彫る撥鏤という奈良時代の技術が復元され、工芸作品がつくられています。

  • 出典:
    「伝統工芸ってなに?-見る・知る・楽しむガイドブックー」公益社団法人日本工芸会東日本支部編・芸艸堂発行 掲載作品一覧

Works / 作品

作品をもっと見る

Famous local brand / 主な産地

写真:江戸切子

江戸切子

江戸切子は、東京都など首都圏近郊で製造販売されているガラス細工製品のことです。その特徴は、その精巧なカットから生まれるプリズムの光にあります。