Back
蒟醤(きんま)

写真:蒟醤(きんま)

蒟醤について

模様の彫り方は、線で彫る、点で彫る、またはそれらを組み合わせた彫り方の大きく3種類があり、蒟醤剣という特殊な彫刻刀を使います。もともとは線で彫る方法のみでしたが、いろいろな色漆と彫り方との組み合わせにより、複雑な模様も表現できるようになりました。
蒟醤は昔東南アジアから伝わったとされる技法です。
彫ったところに数回色漆を塗りこんだあと、表面を平らに研ぐので、彫った模様部分に地の色とちがった色がのこります。東南アジアの一部で蒟醤(くしょう)の葉に檳榔樹の実と香料などを巻いてかむ習慣をキンマークといい、その漆器の入れ物が日本にもたらされ、蒟醤と呼ばれるようになったといわれています。
色漆をぼかしてうめこむと、花びらの微妙な色の変化が表現できます。

蒟醤の作り方

  • 1.模様を彫ります。
  • 2.彫った所に色漆を塗ります。
  • 3.色漆でうめた部分を木炭で研ぎます。
  • 4.鹿の角粉でみがいて完成!
  • 出典:「伝統工芸ってなに?-見る・知る・楽しむガイドブックー」公益社団法人日本工芸会東日本支部編・芸艸堂発行
掲載作品一覧