写真:前田 正博

前田 正博 マエダ マサヒロ

色絵金銀彩磁器 ~圧倒的な造形美と彩色技術~
ウルトラ・モダンなシェイプとポップな彩色。 どこか素朴でゴージャス・・・。繊維様の筋張った市松文様の肌が全体の重厚さを引き締め、相対する要素を調 和させている。水差の上蓋のクリアランス精度はとても焼成されたものとは思えぬほどで、放たれる緊張感は氏の只ならぬ技術を示している。一見、肉厚で陶器 のようにも見える作品は緻密に計算された色絵磁器であり、非常にシャープで高い存在感を放っている。轆轤引きされた真白な磁器素地を手削りし、手作業で地 道にマスキングされ、洋絵具で緻密に絵付された後に焼成する。この丹念な作業が実に5回以上も繰り返され、漸く複雑な表面効果が現れる。これこそが前田正 博の様式であり、唯一無二のスタイルである。そのユーモアに満ち、繊細な人柄も伝わる作品が生み出される根底にあるのは、“モノ”への究極のこだわり。そ の興味と審美の対象は洋の東西を問わず、器だけの世界にとどまることなく、氏の作品はあらゆる高感性造形の集大成であることが感じられる。決して、奇を 衒っただけの器ではなく、日常の使用と展示で愉しめる実用性持っている点も見事。現在は六本木に工房を移転し、日々都会的感性を磨きながら作品作りに取り 組んでおり、今後も国内外で高い評価を得ることは必至である。

Works

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Information

  • 分野
    陶芸
  • 所属
    日本工芸会正会員

Career

  • 1948年
    京都府久美浜町に生まれる
  • 1975年
    東京芸術大学大学院工芸科陶芸専攻修了
  • 1983年
    今日の日本陶芸展(スミソニアン博物館・ワシントン
    ヴィクトリア&アルバート美術館・ロンドン)
  • 1991年
    次代を拓く-新しい茶の造形展(日本橋三越)
  • 1992年
    日本の陶芸「今」百選展
    (三越エトワール・パリ/日本橋三越)
  • 1994年
    手の冒険展(宮城県美術館)
  • 1996年
    現代日本陶磁周作アジア巡回展(国際交流基金)
  • 1997年
    伝統工芸新作展 鑑審査委員(2000.01.06.07.10年)
  • 2000年
    前田正博展(大心苑美術館・茨城県高萩)
  • 2002年
    日本伝統工芸展 鑑審査委員(2010.12年)
    神奈川の陶芸 うつわの美展(神奈川県民ホールギャラリー)
    現代の陶芸100年展(岐阜県現代陶芸美術館)
  • 2003年
    Japanese Ceramics Today(菊池寛実記念 智美術館)
  • 2005年
    東京・六本木に工房を移転 六本木磁器倶楽部開催
  • 2006年
    現代陶芸の粋展(茨城県陶芸美術館)
  • 2007年
    前田正博色絵磁器展(アサヒビール大山崎山荘美術館)
  • 2009年
    赤・黒・金・銀・緑・青 前田正博の色絵展(菊地寛美記念 智美術館)
  • 2013年
    「カラフルXモノクロ 前田正博X日本画」展(佐野市立吉澤記念美術館)
    第8回パラミタ陶芸大賞展(パラミタミュージアム)

Award

  • 1988年
    第35回日本伝統工芸展 日本工芸会奨励賞受賞
  • 1998年
    第38回伝統工芸新作展 奨励賞受賞
  • 2005年
    第1回菊池ビエンナーレ展 優秀賞受賞
  • 2008年
    第二回智美術館大賞 現代の茶陶展優秀賞
  • 2009年
    第56回日本伝統工芸展 日本工芸会総裁賞受賞
  • 2010年
    第17回MOA岡田茂吉賞展 MOA美術館賞受賞
  • 2011年
    日本陶磁協会賞受賞